ハッピーエンドとバッドエンド

 

みなさんはハッピーエンドとバットエンド。どちらがお好きでしょうか。みんな笑顔の大団円で終わるハッピーエンド。見ているだけで幸せになれますね。後味の悪い結末で誰も幸せにならないバッドエンド。見ているだけでゾクゾクしますね。ただ、ハッピーエンドだから良い。バッドエンドだから良い。そんなことはないです。また、ハッピーエンドな作品も物語の途中でバッドな部分があったり、バッドエンドな作品も物語の途中でハッピーになるようにもがく部分があるはずです。ハッピーエンドが好きだとすれば、途中でこれはもうバッドエンドしかないという絶望感と、最後、幸せで終わるギャップに惹かれているのではないでしょうか。天と地の差があればあるほど、ハッピーエンドは輝くと思っています。

 

バッドエンドに人が惹かれるのはなぜでしょうか。不思議だとぼくは思います。ただ、気持ちはわかります。ぼくがバッドエンドに惹かれる理由は、まず、フィクション作品においては、悲劇的なものが好きだからです。ノンフィクションは違います。ハッピーエンドが好きです。救われて良かったなあと思います。ただフィクションについては、幸せで終わるのはつまらない。そう思っています。もちろんハッピーエンドも嫌いではないです。しかし、ハッピーエンドは絵が想像できてしまいます。感動はするかもしれないけれど面白くない。これが勝ってしまいます。期待を裏切って欲しいのです。救われて欲しいと思う。しかし救われない。この裏切りに惹かれるのです。また、ぼくが、暗闇の中のかすかな光に美しさを感じるというのもあります。生きていく上で、幸せだと思う場面は少ないと思います。その中で嬉しいこと、楽しいことを感じるから、より幸せが色濃く映るのだと思います。不幸なとき、あのときは幸せだったなあと思うときがあると思います。あのときに戻りたい、そう思うときがあると思います。バッドエンドの作品にも少しは幸せな場面があると思います。そこに暗闇の中のかすかな光を感じるのです。

 

ハッピーエンドとバッドエンド。この世の中にもたくさんあるはずです。おそらく、恋愛というものはそれが色濃く出るのではないでしょうか。恋愛のハッピーエンドは、ぼくは経験したことはありません。なのでバッドエンドについて書きたいと思います。

 

恋愛のバッドエンド。それは、その相手がいなくなることです。フラれる、別れる、死ぬ、色々あると思います。ただこのバッドエンドを楽しめる人はそうそういませんね。恋愛のバッドエンドは暗闇の中の光が強すぎるのです。 楽しかった思い出だとか、好きだった気持ちだとか、それがまばゆい光となって輝きます。人はそれを見るのを辛いと思いながらも、直視してしまうのです。闇と光のコントラストが激しすぎて直視してはいけないのに。大して好きではなかったときの微かな光だったら失恋もまた美しいものに見えて、すぐに切り替えられるでしょう。その場合は光を直視できますから。

 

こういうことをつらつらと書いて一体何の意味があるのか、きっと何の意味もないと思います。ただこうして誰にも迷惑をかけずに、日々思っていることを吐き出せるのは、なんとなくここしかないのかなあって思います。やはり、人に頼り切ってしまうのは良くないですから。これを読んでくれているみなさんの人生が幸せであることを願っています。みんなが幸せになって、最後にぼくのことを幸せにしてください。