桜と人

 

こんにちは。春ですね。今年の春はなんだか気難しいです。暖かくなったと思ったら寒くなって、やっとその寒さが落ち着いたと思ったら風が吹く。そんな春だと感じています。ただ、風が吹くことによって見ることのできる桜吹雪は美しいですね。綺麗に咲き誇る桜を見るのも好きですが、儚く散ってゆく桜を見るのも好きです。こうして命のバトンが繋がっていくのだなあと思います。桜の花は毎年咲きますが、春に咲き春に散る儚さから、人は桜を愛すのでしょう。

 

桜も儚いですが、人の命も儚いとぼくは思っています。人だって美しいときは一瞬です。美しさが永遠なのであれば、写真などはいりません。美しい一瞬を目に残すだけではもったいない。記録しておきたい。だから写真はあるのです。一瞬一瞬美しい。だから人は人を愛すのです。そして、もし人間が不老不死で絶え間なくずっと美しいものだったら愛を育むこともなく、命のバトンをつなぐ必要もなかったのです。人も桜のように一瞬の美しさがあるということを知っているから、愛の形として命のバトンを繋ぐのかもしれませんね。